Charakter

　ヒーラー修行をチマチマと続けるTatataさん。
『白魔道士』のレベルも50を超え、ガーロンドRE装備を着るようになって一安心。


　使える呪文も徐々に増えてゆく。
　そんな中、あるひとつの呪文を覚えたことで、Tatataさんのヒーラー生活は一変するのだった。


　禁断の呪文『ホーリー』ーー
　白魔道士がレベル45で覚える。


　自分を中心に発動する範囲呪文。
　威力はそれほどでもないが、追加効果がエグい。当たると敵が全員『スタン』する。


　スタンは状態異常の一種で、敵が数秒間だけ動けなくなる。
　1回目は4秒、2回目は2秒、3回目は1秒ーーという具合に、耐性がついて徐々に効かなくなる。


　……要するに、合計7秒もの間、敵の行動を不能にすることができる。
　強い。


　これをIDで使うと鬼強い。
　特にタンクがまとめる場合は、これを使う使わないで雲泥の差が生まれる。


「なにこれ超つえええええ！」
　興奮してドッカンドッカン打ちまくるTatataさん。楽しい。


　…………しかし、この禁断の呪文は、恐ろしい副作用を持っているのじゃ。
　この呪文を打っていると、タンクの人はこう思うのである。


「あ、この人　ホーリー打ってくれる人なんだー」
　よーし、まとめちゃうぞー！　（ブンブン）


　……いままでの傾向上、ホーリー使うと高確率でタンクの人が、次からまとめを始める。


　ある意味楽しいけど、ある意味つらい。
　とても練習になるのだけれど、とても疲れるんじゃ……。


　リジェネをタンクにぶん投げたら、あとはホーリーを打つーー
　しばらくは、これが白魔の姿になりそうである。