何気なく始まった死者の宮殿。
最初は赤く光るキンナ武器が欲しくて、あわよくば200Fいけたらなーぐらいの気持ちで入ることになった。
新生から暁月のヌシ釣りまで一緒に行動したぷりんなら時間も予定も合う。
死者の宮殿はソロでクリアしてる人もいるぐらいだし、二人でも行けんべ。
そんな軽い気持ちからこの宮殿へと足を踏み入れることになった。
何度目の挑戦だろうか。180Fのボスが突破できない。
俺が戦士、ぷりんが機工士の編成でやって3連敗。
ええい、俺が機工士やるわ!とぷりんが戦士、俺が機工士の編成に切り替えて1敗...
動画とか配信でみるとソロの人、さくっとクリアしてんだけどなぁ....
いざ実際にやるともう心臓が飛び出すぐらいの緊張感がね。
なにしろ僅か30秒ぐらいで倒しきらないと全滅する。
全滅したらどうなるか?
すぐさま180Fボスに挑戦できるほど死者の宮殿は甘くはない。
また51Fから登って挑戦するしかないのだ。このプレッシャーが判断を鈍らせ、思考を停止させ...
・・・うまくいかないのだ。
そんな行き詰った状況のところで、最近知り合った「おこめ」と話すことがあった。
こめ「死者の宮殿いきたいですー!」
俺「遊びじゃねえぞ?」
こめ「ヒーラーのフレンドいますよ!」
俺(・・・まてよ。こいつは使えるな?)
四人揃っておまけにタンクヒーラーいりゃ~そりゃもう勝ち確定でしょ。
話の感じからして頻繁に集合できそうだし、いっちょやってみますか。
早速この話をぷりんに伝える。
俺「こめが死者四人でやりたいってさ。ヒーラーのフレンドいるみたい」
ぷりん「やるかー」
話が決まってからはすぐだった。南部森林にと顔合わせ。
俺 戦士
りらさん 賢者
おこめ 忍者
ぷりん 機工士
以上の編成で挑むことになった。
・・・なったのだが~、梅ちゃんは人見知りだ。最近はぷりんとしか話してないから、どうしていいものか・・・。
~死者の宮殿中~
俺「51Fはソロでもいけるから各自で宝あけつつさくさくいこう」
ミミックが出る
俺「てめえくそが!!!!二度と顔みせんじゃねえぞ!!!ぺっ!!」
死者の宮殿は遊びじゃない。ミミックに毎回ガチギレするうめぼしブルー。
最初の頃はドン引きされてたけど、ほぼ毎日顔合わせていくうちにこいつはキャンキャン鳴く小型犬なんだな、ってわかってもらえたとおもう。
そしてさすがは四人。めちゃくちゃサクサク進む。なにより敵を倒すのが早い。ボスもすぐ倒せる。
なんだこの安定感は。
それもそのはず。おこめ、りらさんは零式勢だった。なるほど、飲み込み早いわけだ。
超ライト勢の俺とぷりん(けど死者の宮殿はガチ勢)零式勢のおこめとりらさん。
・・・バランス良いんだか悪いんだか。
そんなこんなで問題の180Fボスまで到達した。こいつは倒せたことがない。
俺たちに見たことのない景色を見せてくれ....
おこめ忍者のLBでワンパンでのされる180Fボス
そう、四人だとLBが使えるのだ!こんなにもLBに感謝した日はないよ。
いつもならシャキーン!ってたまっても「おい誰か使っとけよ」な感じで邪険にしてたけども。
もう今度からはリミットブレイクさんに足向けて眠れませんわ。
よーーーーし!180倒せたんならもうこっからは....
楽勝?いいや。180ボスはあくまでも通過点にしか過ぎなかった。本番はこれからだった。
死者の宮殿の最難関と言われるのは181~189の道中らしい。
ガルムってキマイラがとにかくやばいとのこと。
ここから先は行ったことがないので、とにかく情報を集めることにした。
日記を見たり、攻略を見たり。動画、配信を見てとにかく自分の頭に詰め込んだ。
何度も挑戦できない分、情報で補うしかない。
そしてモンスターの特性も調べることにした。
接近感知、視覚感知、聴覚感知など。
暗記はものすごく苦手なので、とにかくノートにメモっていった。
これなら死者やってるときに咄嗟に見られるし。
予習期間をもらい、情報ばっちり揃えて181F~挑戦することに。
問題のガルムと戦うも、氷は離れて雷は近づく。これの繰り返しだ。
なんてことはなかった。なんだ、ビビらせやがって。たいしたことねーじゃんか。
このときの僕は、そう感じていた。
時間もたっぷりある。土器もほぼフルで残してある。リレイズは使ってない。
気持ちはクリアできると浮ついている。
部屋にフラッドウォームっていう厄介なミミズがいる。こいつは聴覚感知なので歩けばスルーできる。
俺「歩こう」
部屋の隅を歩いていく四人。すると向こう側からガルムがやってきた。
部屋の先にある曲がりくねった廊下で戦うことにした戦士うめぼし。
斧をぶん投げ、はいはい氷結ね。はなれて~....
離れることができなかった。
廊下の悪意のある形状により、つっかかってしまった。これにより俺、りらさん、ぷりんは即死。
残されたおこめも奮闘するもやられてしまう。
・・・・あまりにも呆気なく失敗してしまった。
気付いたら俺は机につっぷしていた。
なんだ?なにが悪かった?いや、悪いことだらけだった。あのときこうしてれば、ああしてれば。
押し寄せてくる後悔の波。
まずリレイズを使っていなかった。ヒーラーいるし、なにより191以降が未知数なのでケチっていた。
土器も同じくそう。目先のことよりも、まだ見ぬ先の心配をしていた。
場所もそう。わざわざ不利な場所で戦うことはなかったのだ。
横着せずに部屋にいたミミズを倒してから広い場所でガルムと戦うべきだった。
俺「すまん・・・」
しばらく仕事中ずっと敗因を探し続けていた。だがこれにより、俺はより強くなる。
以上のことが四人で死者やって一週間。
すぐさま気持ちを切り替えて再び51Fからのぼる。のぼる、ひたすら登る。
敵たおして銀箱あけて、出口あいたら次へ。これの繰り返し。
俺たちの目標は200だ、こんな雑魚に鎌ってる暇はない。
181F~を甘く見ていた俺は失敗した翌日から181からの道中を重点的に情報を集めた。
さすがに最難関と言われるだけはある。なによりもガルムで即死するんだ、ここをいかに早く切り抜けるかが勝負みたい。
なのでリレイズはもちろん使うし、土器もバンバン使っていくし、とにかく安全な場所で戦う。
あとは事故防止のため、氷結はぷりんは阻止。雷は俺が阻止すると取り決めておいた。
基本は各々回避するけれど、防止するに越したことはない。
その甲斐もあり....
とても静かな空間だ。音一つない。
ガラスのカボチャだった。
200F踏破できたことに実感がわかず、しばらくは放心していた。
四人で踏破できたんだ。
ぷりん、こめ、りらさん。ありがとう!
死者の宮殿、お世話になりました!
俺「ガルム?あぁ~、あの雑魚?」
こめ「ねぇねぇ死者の受付君、200Fいったことないの?^^いきなよ^^」
俺よりイキってるやついて笑った
ガラスのカボチャはイヤリングにした。
クリアした翌日。俺は風邪で寝込むこととなった