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Ayaka Wavesurf

Belias [Meteor]

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【RP二次創作記事】郷愁の勇者 前世の記憶 エピソード0

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Prologue

昭和12年初夏、都内某下町。高等学校に進学できる可能性があった。学費は出してもらえそうだったけど、成績が問題だった。子供が好きな性格上憧れていた師範科への道も夢ではなくなってきた。父は軍人で満州に出兵したままだが定期的に手紙は届いていた。世界のどこかで戦が行われていることなど若かった私には知る由もない。母は髪結いの師範で比較的に幸せで裕福な毎日だった。

学校の帰り学友と別れ、荒川のせせらぎを横目に緩い坂を下ると神社が見える、なんでも縁結びにご利益があるとか近所の人は言っていた。そこを過ぎて横道に逸れると我が家のある商店街にたどり着く。

「ただいま~」
。。。返事がない。居間に行ってみると。母は団扇を片手にウトウトしていた。そして、膳の上にはすでに固まって完成していた寒天が3列並んでいる。これはおすそ分けするであろう生徒さんの為に娘である私が率先してお毒見役を買って出るべきであろうと包丁で切り分けコッソリ拝借。小さな庭に出て夕焼けを見上げつつ戦利品を頬張る。甘くて美味しい。すると父が子供の時に植えた柿の木の陰から妙な生き物がこちらを伺っていた。

頭に橙色のボンボンを着けた太った猫、、、背中には黒い羽が生えている。
「え。。。?」目が合った。
「クポ!?も・もしかしてモグのことが見えるクポ?」
「しゃ、しゃべった!?」
「これは興味深いクポ!この世界にもモグを認識できる人間がいるなんて・・・あ、認識疎外の魔法かけ忘れてたクポ!」
「ひぃぃ!」私は妖怪があらわれたものと思い。。。「悪霊退散!」と思わず叫んだ。すると当然だが母が飛び起きて怒られた。「行儀の悪い@¥・@¥嫁の貰い手がぁ&$$」いつものことだ。

振り返るとさっきの生き物は消えていた。。。

なんだったんだろうか。。。あの生き物は目の錯覚?いや。。。左手の皿に盛っていたはずの戦利品一つは私が食べたが、残りの4切れが消えていた。地面にも落ちていない。
「こ・これは初めてクポ!おいしいクポ!」クルッポクルッポ。。。確かに聞こえる。
母には聞こえていないようだ。「早くお着替えなさい!」母はプリプリで台所に消えた。

それと入れ替わるように生き物が姿を現す。
「ごちそうさまクポ!」
「やっぱりいた!あなたは一体?」他の言葉が出てこない。
「うむうむ。刮目して聞くクポ!モグは黒衣森に籍を置くモーグリ族外世界調査兵団団長のモグポンなのであるクポ。。。と言っても調査兵団はモグ一人クポ」小さい体をのけぞらせ偉そうだ。
「調査兵団!?」
「そうなのであるクポ!第七霊災で姿を消した光の戦士たちと賢者ルイゾワの痕跡を追っていたクポ・・・そして、君を見付けたクポ。今はわからなくても君には多分。。。おっと、ところでこの世界にエーテライトはあるクポ?そろそろエオルゼアに帰らなければいけないクポ」

エーテライト?。。。英語かな。
「ここは日本だよ。そおいうのは聞いたことないけど・・・」
「じゃー何か神聖な場所はあるクポ?」
「神社なら近所にあるけど。。。」
「@@!それは神様を祀っている神殿クポ?そこから来たんだけど迷子になったクポ!」

夕餉の支度中であった母の目を盗みモグポンを神社に誘導した。目を離すと珍しいのかスグに寄り道をしようとするのでいちいち小さい手を引いて連れ戻した。神社に付くと「無事にたどり着けたクポ!感謝するクポ!」と見たことのない硬貨を手渡された。ギルという通貨らしい。

ご神体は社の中だが、モグポンは社の裏にある大きな杉の木に向かっていった。
小さな手をかざすと木の中から青白く光る石が出てくる。どおいう仕組みなのかわからないけど、きっとこんな光景は二度と拝めないであろうと思った。頬に温かい感触があった。

「この木は黒衣森に通じているクポ。いろいろ世話になったクポ。光の戦士は消えてなどいなかった、君と会って確信したクポ。辛いこともあるかもしれないけど、どうかエオルゼアを。。。」
青白い光がモグポンを包み、そして何事もなかったかのように再びあたりは漆黒の闇に戻った。

遠い夏の日の夢か現実かわからない出来事。ちょっとワクワクした思い出だった。
学友は冗談としか受け取ってくれなかったが、ギルという硬貨は母に言われて神棚に収めてある。
モーグリとは神様の使いかもしれないと母だけは聞いてくれたのだった。

しかし、楽し気な会話を母や学友と興じることが出来た日常は間もなく終わりを告げる。

父名誉の戦死。
これを機に看護の道に進むことを決意。

昭和18年10月 数え年(現在の二十歳)で21の時、濃いピンクの手紙が届く。
充員招集状 甲種救護看護婦 東京都○○○○ 霧島アヤカ 大東亜戦争看護班要員トシテ・・・

「立派に働いていらっしゃい。」母は無理に笑っていた。私は神棚にあったギル硬貨をお守りに入れて母の道具箱にそっと忍ばせておいた。これが今生の別れとなった。

一か月以上船に揺られ、着いた先はマレーと言われている暑いところだった。航海中に米英の潜水艦から船を守るためなので長旅でも辛抱するようにと水兵さんから言われた。

その後、感染症などの勉強を重ね。ビルマという所に移動した。兵舎を間借りした宿舎に付くとすぐに空襲があった・・・あぁ戦場にいるんだなと実感する。連日、心が休まる日などなかった。

内地からずっと親友だった子がいた。おっちょこちょいでドジばかりだが私も同類なので気が合った。
おゆうちゃんというのが愛称でいつも私と二人で婦長の叱責をうけていた。
実家では和菓子を扱っていたそうだ。

内地で行き先が分からなかった時期に看護を目指した目的でもあったので婦長に恐る恐る進言した。
「満州では人手が足りているのでしょうか?」父の戦友に会いたかった。どんな最後だったのか聞きたかった。婦長は私をにらんで言った。
「あなたが心配することではありません。」
人手が足りているところなどもうどこにもなかったのだ。

激務の中でも交流はあった。
軍曹の玉倉さん。鬼瓦のような顔つきで怖い人だと思ったが面倒見のいいひとだった。その部下の有里上等兵と鉄原上等兵。いつも血まみれの軍用車を掃除していた。鉄原さんは二輪車が得意のようでした。仲良くなったのはおゆうちゃんが隠し持っていた「金平糖」営庭の隅でこそこそかじっているところを巡回していた3人に見つかったのだ。食料の持ち込みを婦長に硬く禁じられていたので、口止めの賄賂がわりに差し出すと内地を懐かしんでなのかとても喜んでいた。玉倉さんは敵をやっつけて内地に帰ったらお前の実家でこれを買い占めてやると意気込んでいた。

暑い気候にも少しづつ慣れはじめたころ、ある昼さがり。
おゆうちゃんがまた営庭の隅で何やらこそこそやっている。。。怒られるなら付き合おうと声をかける。
「な~にしてんの?」
「これ!いっぱい咲いて増えたら素敵だよね。」
どこから拝借してきたのかひまわりの種を埋めているようだった。黄色くて丸い花がきっと負傷兵の心を癒すはず。。。彼女こそ真の看護員なのかもしれない。私情に流されていた自分を恥じた。
「よし!手伝うよ~」と腕をまくると。

「こら~~~!営庭に穴を掘るとは何事だ!」鬼瓦さんがのっしのっしと肩をいからせ歩いてきた。
「こんなところに花なんか埋めたら格好の標的だぞ。敵の戦闘機に撃ってくださいってなもんだ!」
玉倉さんは本気で怒っていなかった。仕方のない奴らだと少しあきれた感じだった。
「まぁ奴らもひまわりを標的に撃っては来ないでしょうw」と鉄原さんは笑ってた。
「2~3本なら、ね?多めに見ましょうよ」と有里さんが頼んでくれた。
「どうせなら綺麗に並べて、しっかり世話をしろよ!」玉倉さんそう言って兵舎の方へ2人を引き連れ戻っていった。
「危機は去ったようね」私は冗談めかしていった。
おゆうちゃんはニコニコしてせっせと作業を再開した。

「敵機来襲~!」いつも聞きなれている号令、でもこの時、私たちは身を隠す遮蔽物の無い外にいた。
「早く逃げなきゃ!おゆうちゃん!」私は彼女の手を掴み防空壕を目指した。皮肉なことに防空壕は営庭を横断しなければならない位置にあった。
必死に走る。おゆうちゃんは片手に残った種を大事に抱えていた。
「機銃掃射~~!」応戦していた兵士の怒鳴り声とともに私たちの周りに土煙がたくさん上がった。

土煙が晴れるとやけに目線が低い。。。おゆうちゃんの手がやけに軽い。手を握っているのにおゆうちゃんの体は数メートル先にあった。大量の出血。私が握っていたのはおゆうちゃんの手腕のみだった。
でも、こんな怪我は見慣れている。今までたくさんの兵士や看護員の殉死を見送ってきた。
早く止血しなきゃおゆうちゃんが・・・しかし、体が前に進まない。
這ってでも行かなきゃと腕を前に出すが力が入らない声も出ない。
兵士たちが駆け寄ってくるのが見える。玉倉さん おゆうちゃんの手当てを。。。と言ったつもりだが、
口から上手く声が出ない。鬼瓦のような顔は涙でくしゃくしゃだった。
「おまえら・・・どうして・・・」

有里さんは頭を抱え絶叫している。
鉄原さんは涙を拭きながら敵機の去った方向を睨み拳銃を撃っている。

自分の体を見てみた・・・立てないわけだ。左足が無くなり腹部まで裂け内臓が見えていた。痛みを感じないのは神経のどこかが切れたから?そんなことを漠然とかんがえる。おゆうちゃんは助かるかも、、、
それを訴えたかった。有里さんが跪き散らばったひまわりの種を拾っている一粒一粒それをみて。。。
あぁもうおゆうちゃんは駄目なんだと悟った。

玉倉さんが私の目を見ながら抱き寄せ。
「もういいんだ。もう怖いことも辛いこともないんだからな。」すると有里さんが絶叫する。
「やめてくれ!軍曹それだけは!たのむ!」鉄原さんは有里さんを抑えている。
玉倉さんは拳銃の銃口を私の胸部にあてた・・・
「そうか。。。顔は撃たないでくれるんですね。顔は怖いのに最後まで優しいんですね。」少し笑えた。
「先に内地へ帰っていろ!俺もすぐに後を追う。それまで二人で待っていてくれ。。。靖国に行く前におゆうの実家で牡丹餅も買い占めて腹いっぱいにしてやるから。。。な。すまん!」
パーン!


ゴトン!チョコボキャリッジのシートが大きく上下に揺れた。目を覚ますと麻黒い肌で白い無精ひげを生やした、如何にも商人といういで立ちの中年男がニコニコしながら話しかけてきた。

「・・・ひどい汗だ。エーテルにでも酔ったかい?」
「見たところ駆け出しの冒険者ってとこか?」

私は今エオルゼアにいる。この世界に来て半年あまりの間いろんな人にお世話になり、冒険者という職業に付こうと商業の街ウルダハを目指している。



ーーーーーー

RP二次創作に挑戦してみました。FCメンバーさんで書いてる方がいてちょっと私も自キャラの設定をしてみようかなと恥ずかしいので当初フレンド限定にしていました。ジブリに影響され感満載です。ダークファンタジーな物語が好きなので多少残酷な表現がありますのでご注意を。

※時代背景フェイク等。
団扇(うちわのこと)
内地(日本国内のこと)
寒天(古い歴史のある和製ゼリー。一般家庭で普通に調理されていた。)

昭和18年に東京都からマレーに招集された看護員は確認できませんでした。フィクションです。
Kommentare (4)

Ju-shirou Mishima

Belias [Meteor]

とても素晴らしい文章でした。すごく丁寧にかかれていて、
最後まで一気に読んでしまいました(感涙
いい重さってあると思いまして、読了感がとくによかったです!

自分のキャラクターがどこから来て、どこにいくのかって抑えておくと
楽しくなりますよね。

Ayaka Wavesurf

Belias [Meteor]

しろうさん
お褒めいただきありがとうございます。
以前聞いた実話なんかをちらほら入れて、NET調べて結構大変な作業でしたが、クエストこなしてるみたいで楽しかったです。

どこから来て、どこへ行くのかって設定しておきたいですよね。メイン終了後はまだまだ先ですが、今かから妄想が止まりません^^

Joe Takakura

Belias [Meteor]

霧島さんにそんな経歴があったとは‥‥
何気なく読んでみたら‥‥泣いちゃいました。

エオルゼアの冒険を楽しんでくださいね。
おゆうちゃんもこの世界に来ているといいですね。

エピソード1もじっくり読んでみたいと思います。

Ayaka Wavesurf

Belias [Meteor]

Joeさん
バックナンバーに来ていただき、ありがとうございます☺️
自分のキャラの設定をしてみたくなりはじめてみました。

共感してもらってうれしいです🎵
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