――ハウジングの家具が高すぎる!大した素材も使っていないしHQでもないのにハウジング用品が全体的に高価であるのは、エオルゼアの伝統である。
本稿の筆者も冒険者時代に一軒家を購入したが、家具の値段には驚かされたものだ。
今回は快く取材に応じてくれた業界歴4年のA.A.氏が、ハウジング業界の実情をさらけ出してくれた。
◆そもそも1品目あたりの利益はどれくらいなのか?――
取材のご対応ありがとうございます。本日はよろしくお願いします。A.A. よろしくおねがいします。
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早速ですが、家具ひとつあたりの利益ってどんなものなんでしょう。A.A. ほんとうに早速ですね(笑)。これはあまり一概に言えた話ではない……というのは前提として、家具はいくつか供給の種類があるんですよ。
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供給の種類ですか。というと……。A.A. はい。まずは我々業者や職人が丹精込めて手作りするもの。それから完成品が蒼天街やダンジョンなどから持ち込まれるもの。あとは各国の商業ギルドがいつでも定価で販売してくれるものですね。今回フォーカスしてお話させてもらうのは1つ目です、という前提で。
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確かに異様に安い家具がマーケットに出品されているのを時たま見かけますね。それには業者は手を出していない、と。A.A. そうですね。売る手間を考えたら引き取り業者に流したほうが、売り場を圧迫しないので……(笑)。話を本題に戻すと、素材費でピンキリではあるんですが……たとえばシャード代は別としておよそ1,500ギル分の素材をそこらへんで買ってくるだけで、15,000ギル(※1)の製品が作れたりします。
※1 取材時の価格
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それはすごいですね……。相当利益が出るのでは?A.A. とはいえ各ハウスでの使用点数が少ないと見込まれる製品だと、そうは行かないんです。例えば暖炉が20も30もあるハウスなんて、そうそうないでしょう? だから椅子や机とか、各ハウスでそれなりの数をまとまって購入していただけるものを中心に用意しないといけない。ところがそればかりだと、大口の商機を取り逃がす。さじ加減が難しいですね。
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ということは、販売ラインナップで失敗すると大損という可能性も。A.A. 大いにありえます。確かに各商品の単価は高いですが、それで大口商品や希少な商品を出品する補填をしていると考えていただければ。ちょっと高いかもしれませんが、それらが回らないと「今すぐ欲しいのに売っていない!」なんて商品が増えてくるかもしれません。我々も利益度外視でそういった商品ばかり生産できるわけではありませんので……。
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ありがとうございました。 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
今回の記事は、筆者が飽きてきたのでここまで。次回は気が向いたら、インタビューを続けていこうと思う。
<協力>
Armelle Ardouin氏
現役冒険者として各地の紛争に首を突っ込みつつ、ハウジングコーディネーターとしてもこっそり活動中。
一時期は家具販売で荒稼ぎしていたが、本人曰く最近は大人しくなったとのこと。