Charakter
前回までのあらすじ
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「言ったことを成す」
こう書いて「誠」と読む。
有言実行、
古来より美徳として称えられる、
模範的行動の一つである。
言ったことをやる。
ただそれだけである。
しかしそれは余りにも難しい。
自分で言ったことをやるだけのこと、
しかしそれがなんと難しいことか。
━ミュラーは朝目覚め、
そんなことをぼんやりと考えていた。
時計は8時を回っていた。
毎日6時に起きて、
軽く運動をする。
それだけのことが、
なぜここまで難しいのか━━
どうもこんにちは!
ラジオ体操が聞こえる時間帯には、
せめて起きていたい。
それ過ぎると暑くて何もできません。
なかなか寝苦しいというのもありますが、
昨日どこかのネット記事で、
「まぶたを閉じて、
眼球を上に向けると睡眠スイッチが入り、
寝つきが良くなる」
というのを読み、
実践したところ、
思ったより早く寝入っていたようです。
効果があるのかもしれない!(単純)
あるラーメン屋の話(創作)
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さて、ここからは創作になります。
実在のラーメン屋とは関係ありません。
私の家の近所には、
「濃厚豚骨豚無双」さんという、
10年ほど続く名店があります。
この「濃厚豚骨豚無双」さんですが、
通常営業の傍ら、
新しい店舗をオープンするというので、
2年ほど前からスタッフ一同、
それは傍から見てもわかるぐらいには、
非常に忙しそうな状況でやっておりました。
新店舗開業と同時に、
本店のテコ入れも行っておりました。
新店舗の開業は去年のことで、
そちらがどうだったか、
少し家から遠いのもあって、
私はあまりよくわかりません。
ともあれ新店舗はオープンしたようです。
そして本店のテコ入れの方ですが、
そちらも実に力が入っており、
新しい味についてのコメントが、
ブログ、配信、またはメディア…
と随時更新されておりました。
しかし今年に入って、
何やら少し様子がおかしかったのです。
前は気さくな店長が、
「絶対においしい!」とか、
「後悔させない新体験!」とか、
「最高の豚骨ラーメン!」とか、
そういったワードを連呼していたのですが、
「違和感のないように味をまとめます」とか、
「受け入れてもらえるよう全力を尽くしています」という、
何か歯切れの悪い言葉になっていきました。
元々麺を外注していたのを、
自社製麺にすることで、
やはり元のテイストを出せなくなるのでは?
というような懸念を漏れ聞いたこともありました。
私も段々と不安にはなってきましたが、
新しい挑戦、テコ入れというものには、
そういった不安は付き物でしょうし、
作っている側が必ずしも、
常に盤石の自信を持っているわけでもありません。
もしかしたらこうした方がよかったのでは…
などと思い悩むこともあるでしょう。
冒頭に書いたように、
私だって言ったことを必ず守れるわけではありません。
それも簡単なレベルのことですら守れません。
店長にもそういう部分があるのは、
当然と言えば当然のことでしょう。
ただ、私の不安は日に日に大きくなっていきました。
店長の発言は段々とトーンダウンし、
麺の話はあまりしなくなってきていました。
「紅ショウガについて、透明感があがりました!」
「メンマの産地を拘って変更しました!」
具体的に透明感があがるとどうなるのか、
メンマの産地を変えるとどうなるのか、
そういったことが知りたいのですが、
企業秘密という部分もあるでしょうから、
詳しくは話せないのだろう。
そんな風に考えていました。
麺についても、
きっとオープン後に素晴らしいサプライズが…
そんな風に思っていた矢先、
先行試食会がありました。
先行試食会
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先行試食会の評判はほどほどでした。
前よりおいしくなったという意見もありましたし、
違いは違いとしてわかりやすくて良い、
という意見もありました。
が、そこにいくつか気になるコメントが。
麺に変な黒い影があったりする。
なんかツルツルになってしまって前のものと違う。
あまりにも違っていて違和感がひどい。
そもそもこれは豚骨ラーメンではない。
…え?
豚骨ラーメンではない??
あの「濃厚豚骨豚無双」さんと言えば、
豚骨ラーメン一筋で10年以上、
この地域に根差してきたのに。
気になったので、
かつての配信の切り抜きや、
メディアの記事を見返してみました。
確かに「豚骨ラーメン作る」とは、
一言も書いていない…
その後、
試食会は異例の再開催となり、
フィードバックを活かして修正を施しましたが、
あまり状況はよくなっていなかったように思います。
話は前後しますが、
今年3月頃から「濃厚豚骨豚無双」さんでは、
公式サイトなどで予約食券の販売が行われ、
予約食券を購入した方は、
プレオープンの時期に先に楽しめる、
というのもあって、
「過去最高の予約数(濃厚豚骨豚無双さんによる)」
と言われておりました。
この予約食券でもひと悶着ありまして、
店長さんが「いいから予約食券買え!」と言ったとか、
予約食券購入サイトから返金の案内が消えた、
などということもあったらしく、
一部では不満の声が上がっていました。
そしてプレオープンを迎えます。
波乱のプレオープン
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プレオープンは延期されることもなく、
予定通りに行われました。
そしてそのプレオープン後に、
濃厚豚骨豚無双さんのサイト内の掲示板に、
いくつかスレッドが立ちました。
「テコ入れ後の濃厚豚骨豚無双について」
といった内容のものがいくつか立ち、
概ねそれは批判的な意見のものでした。
中でも2つほど伸びたスレッドがあり、
片方は8月現在3000件以上のコメント、
片方は500件以上のコメントがあり、
いずれもなかなか伸びているようです。
主だった意見としては、
味がボケてしまっているので元の方が良い、
麺が以前と違うので元に戻して欲しい、
という旧バージョンを望む声であったり、
食べたら変な味がした、
生臭みを感じ、食べてみたら火が通っていなかった、
という少し飲食店としてはまずそうなもの、
そういったものも含まれておりました。
全体として、
まず言っていたものと違う、
という点が指摘されていた感じです。
そして商品として良くない部分の指摘も。
中では、
「豚骨ラーメンだと思って予約したら、
出てきたものは味噌ラーメンだったし、
以前何も言っていなかったコーンが入っていた」
「説明にあったチャーシュー3枚が、
全員2枚になっていた」
というような指摘もありました。
予約していた人達の中には、
怒ってしまったり、呆れてしまったりして、
もう二度とお店を利用しない、
そう言ったブログを更新する人もいました。
しかし店長は特にそれらについて語ることなく、
1か月が過ぎました。
お店から反応が!
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しかし先日8月6日、
ついにスレッドの方にスタッフさんが降臨します。
全文を引用したいと思います。
濃厚豚骨豚無双のテコ入れに関する多数のフィードバックありがとうございます。
本スレッド以外にも味の報告としていただいたものや、スレッド以外で寄せられた声も含め、
1件1件調理チームにて確認をしています。
現在フィードバックいただいた内容をもとにした対応の検討と、
並行して具体的な対応内容なども含めた詳細をお知らせできるよう準備を進めています。
なお、最終精査を慎重に行っているため、お知らせは8月下旬頃を見込んでおります。
今しばらくお時間をいただくことになりますが、お待ちいただければ幸いです。
ここからは私の感想になります。
私も実際にテコ入れ後の濃厚豚骨豚無双さんに行き、
実際に食べたうちの一人として書きます。
この対応はおかしいでしょう。
私たちはお金を払って食べに行ったのであって、
決してフィードバックを出すために行ったわけではない。
試食会ならまだわかりますが、
本オープン後に客の舌を使って、
自分の出したものを試させたわけでしょうか。
しかもこれは先述した、
主に伸びた2つのスレッドのうち、
書き込みの少ない方に書かれたものです。
3000を超えた方には、
「もう一つの方に書いてください」
という誘導しかありませんでした。
そもそも味に関する問題は全ての顧客に影響します。
なのでその500コメントのスレッドだけではなく、
全体の問題として、
ロードストーン…おっと、
サイトトップなり、
もっと目立つところでフィードバックを求めても、
いいのではないでしょうか。
私は始め、
味が変わってしまったことに対して、
大きく落胆したわけですが、
味などはいずれ慣れます。
結局のところ私の落胆は、
今は対応への不信感という形で発露しています。
生焼けを出された客に対して、
「フィードバックありがとうございます」
というのは言葉も出ません。
2年という開発期間。
今更後には引けないでしょう。
そこまでにかけた人件費だけでも膨大です。
そこに材料費など諸経費を含めたら、
「ダメだったね!じゃあナシナシ!」
とはいかないのも理解できます。
サンクコスト効果であるとか、
コンコルド効果なんて言葉もあります。
一度大きなプロジェクトが動き出すと、
ちょっとやそっとでは止まりません。
このままで濃厚豚骨豚無双さんは大丈夫なんでしょうか。
昔からあるお店で私も大好きですし、
そこでの思い出もたくさんあります。
このまま閉店というのも悲しいですし、
開店しているけど寄りづらいというのも悲しいです。
もちろん、
新しい味に満足している方もたくさんいらっしゃいます。
コストも考えれば元に戻すというのは現実的でないし、
私も別にそこまでは望みません。
ただ、もっと丁寧な説明があったら、
迅速な対応があったら、
そして最低限、言った通りであったら、
また話は違ったんだろうな、と思います。
それが、
「濃厚豚骨豚無双さんのテコ入れ騒動」
です。
あとがき
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書くと大体のことはスッキリしていきます。
それから自分が何をどう感じて、
本当はどう思っていてどうして欲しいのか、
これらもハッキリしていきます。
前回の日記と併せて、
大体今思っていることは書けたと思います。
なので次回こそは昔のように、
楽しいエオルゼアでの冒険について、
何か書けたらなぁと思います!
これにて一連のダメ出し駄文群は一段落…
になるといいのですが、
また何かあったら、
リムサの瞬間湯沸かし器
ロードストーン弁慶という異名の理由を、
ここでまざまざと見せつけていこうと思う所存です。
ではでは、良いエオルゼアライフをッ!!
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こんにちは、失礼します。
そもそもお店は、今回の品を提供するにあたって、前もってお客の反応を十分に予想したうえで、具の質とその味付けを変えてきたのだと思います。
これによって離れる客の数も最初から想定しており、つまりはその姿勢の現れが、一ヶ月以上ものだんまりになったのだと思っています。
それでも、このお店に通う人はまだ多いですし、かつての味と店主のがんばりを思い出して、忍従する客も、また多いでしょう。
問題は、そんな客の思いを(願いを)今の経営者が、どこまで慮ってくれるのか…
今回の騒動の落ち着く先は、結局はそれにつきると思うのですが。
巨額損失を計上したゲームメーカーがいくつもあるそうで、一般的にみてもゲームの寿命はかなり短くなっているようです。経営サイドとしては苦しいものがあるのでしょう。
一方でゲーム(サービス)は誰のものか?と問えば、まず間違いなく「ユーザーのもの」と答えがかえってくるでしょう。しかしサービスとは提供が停止してしまえばそれまでのものでもあります。
どんなサービスにしてほしいか、どこを改善すべきか、ユーザーは意見を出すことはできても実際に変えるのは経営サイドです。「できることはやる、できないことはやらない、考えてもいないことまで手を差し伸べるリソースはない」については株主でさえも強制的に押し通すことはできません。せいぜい、資金を引き揚げるか経営陣の刷新を求めるかくらいで、その下のスタッフについては経営陣まかせにせざるをえません。
結局のところ、ユーザーができることは「ユーザーとしての要望は出す」「あとは、出てきたものを取るか去るかを選択する」くらいと思います。
素晴らしかったのに消えてしまったゲームは少なくありません。FFシリーズとて、スクエニとて例外ではないことは想像にかたくありません。
Chihayaさん、コメントありがとうございます!
>これによって離れる客の数も最初から想定しており、つまりはその姿勢の現れが、一ヶ月以上ものだんまりになったのだと思っています。
まさしくその通りだと思います。
今回の対応については、
これなら想定の範囲内なので、
特段の対応は必要ない、といった感じでしょうか。
私は正直なところ、
今の経営者がこれ以上の配慮を見せてくれることは、
期待できないだろうなぁと見ています。
結局、客の立場からすると、
またお店に行く以上は、
出された麺を甘んじて啜る以外の方法はありませんし、
8月の下旬にどういった対応が為されるのか、
見守っていくしかないでしょうね。
Bellonaさん、コメントありがとうございます!
今は昔と違って、
「別の選択肢」がたくさんある時代ですからね。
何も一つのゲームに拘る必要はありませんし、
なんならゲームでなくとも娯楽はいくらでもあります。
そういった数限りない娯楽の中からゲームを選び、
そのゲームの中からある一つのゲームを選んだ人たち。
つまりプレイヤーさんを大事にしてもらいたいものです。
>結局のところ、ユーザーができることは「ユーザーとしての要望は出す」「あとは、出てきたものを取るか去るかを選択する」くらいと思います。
そうですね、その通りだと思います。
私はフォーラムに要望を書きませんし、
出されたものに文句を言いながら続けるという、
なんとも中途半端な感じではありますが、
最終的にはやはり「受け入れるか去るか」を、
選ばなくてはならないんだろうなぁと思います。
ここからどういった対応があるのか、
引き続き注視していきたい所存です。
追伸:
スタートレック見ました、確かにメーティオンでした!
あの作品はSFの原点が詰まってますね!
良い作品をご紹介していただきありがとうございました!