前日記にて、
【4パターンのFCタイプ】の話をしました。
そのうちのひとつ
<Barタイプ>の
ニュアンスを表してみたお話です。
ニュアンスなんで、うまいことつかんでくださいw
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とある山間の街でにぎわう繁華街。その一角でBar[FC]は営業をしている。
カランコロン「こんばんは~」
今日も仕事終わりに立ち寄った。
「こんばんは~」「ひさしぶり~」
馴染みのお客からの挨拶が飛んでくる。
マスターは…一心不乱にフライパンを振っていた。恐らく今日も金策の真っ最中なのだろう。
店内にはすでに数名のお客がいる。みんな顔なじみだ。
さて今日は…少し考えてわたしはカウンターに向かう。飲み干すとポイントがもらえる特製ボトルがまだ残っていたことを思いだしたからだ。
と、ちょうどうしろのテーブルから会話が聞こえてくる。
「…その衣装どこでそろえたの?」
「かわいいでしょ?ゴールドソーサーで買ったんだ♪」
「え?そんな服売ってたっけ?」
「ふふふ、最近追加されたラインナップでね、なんとあの」
「なになに!?イベントの話!?」
気づけばイスをもってテーブルに加わっていた。
店内はイロイロ、だ。
店の奥では家具カタログをにらめっこしている人。
カウンターでギャンブルドリンク「まうんと」をひたすら飲み続けている人。
〝あいでぃー〟を囲っているあのテーブル、よくみたら全員おなじ仕事着なんですけどw
とそこへ、「や、やってますか・・・?」
あら。初めて見る顔だ。
すぐにみんな反応する。
「こんばんは~」「はじめまして!」「この街ははじめて?」
話しかけながら一斉に名刺が飛んでいく光景はいつみてもカオスだw
せっかくなのでテーブルに呼んで飲みながら話した。
お店のメンバーカードは仮発行もできること。
マスターはしょっちゅう顔と名前がかわるけど、全部同じ人だということ。
店内にある引き出しの調味料は自由に使って構わないこと。
料理が口にあわなければ、街にまだいっぱいお店があるからいろいろ見てみた方がよいこと。
〝ごくたこ〟コースはレギュラーサイズを是非試してみてほしいこと。
そして、このBarはなにをしてても自由だけど、「受け身」でいるうちは声もかからないということ。
〝ごくたこ〟はまた今度食べてみますね、といって初顔さんは帰っていった。
明日も来てくれるといいな。
頼んだ料理が出てこないなと思ったら、奥でグラスを片手にマスターが固まっていた。
うん、たぶんあれは寝落ちw
わたしもそろそろ帰ろう。残っているひとたちに手を振ってお店をあとにする。
帰り道、ほかのお店も覗いてみた。
小さな小料理屋さんもあれば、洋食和食中華なんでも御座れ!といわんばかりの大型店もある。
各席に「相席希望」の札があったり、食事マナー講師が常駐していて教えてくれるサービスつきや、カメラマン御用達のお店などなど、その様相は様々だ。
フードファイト専門店に指名制の看板がかかっていてコレはなんですか?と聞いたら「一度指名したらそのメンバーでずっと同じテーブルについてくださいね」ということらしい。
選べるっていいことだ。
街のみんながそれぞれ自分の居心地のいいお店を見つけられるといいなと思う。
わたしはきっと明日もBarへ行く。
そして明日こそ、ノルマ「一週間で指定メニューを食べつくせ」を今度こそ終わらせて来ようと思う。