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前回までのあらすじ)
ある朝、心地よいまどろみの中でモー・カリマッカは一つのお告げを聞いた。
「汝、極コンテンツをぜんぜんクリアしてなしやありや。つまりは放置。6.1と6.2の極にお祭り感覚で参加はよいが、故(ふる)きを温(たず)ね、新しきを知る、これすなわち温故知新なり~。蒼天極から行ってみよっ!」
「にゃぁ! がんばるっす!」
そーゆーわけで、彼女は手つかずの蒼天極から、最新の暁月までの極に挑戦してみることになったのだ。これを運命と呼ぼう。
なお、お告げ云々は完全に捏造であった。彼女は物事を都合よく解釈する困った癖があった。
「というわけで、運命に呼ばれた8人で蒼天極から順番にクリアしてくっす! 具体的に運命とはPT募集のことっす!」
「すごいね! がんばって!(*´ω`*)」
「ありがとうっす~! だいたい21時ぐらいから挑戦するっすよ~! カミングスーン!」
月曜に極くじら(ビスマルク)と極くわがた(ラーヴァナ)を続けて初回でクリアしたモー・カリマッカはノリにノっていた。波の上でヨルダンスエモができるくらいにノっていたのである。
「でもでも次予定の極ニーズは難しいって聞くっす……。くじらとくわがたは初見未予習で行ったけど極ニーズは強敵の予感がするっす……」
モーはまだ見ぬ強敵を想って震えた。
極ニーズのことを考えると胸がドキドキしてしまう。もしかして、これって恋……! きゅんきゅん!(違う)
というかフレさんが「極ニーズは蒼天極の中でも難しいぞ~」とアドバイスをくださったので、恐れおののいたモーはビビりがゆえに予習しておこうと思った。
だが、
「動画みてもぜんぜんわかんないっす~……。どうして極ってこんなにごちゃごちゃするっすか? 頭にぜんぜん入ってこない……」
ワーキングメモリが煙をあげてオーバーヒートするっす~。
モーは、帰りの電車の中で「極ニーズ攻略動画」を見ながらひとり、頭から煙を吐いていた。ほんとにクリアできるのかな……と思ったのだった。
でも、とモーは思う。
何かを始めたくて「極、ぜんぶ制覇するっす!」と、誰かに言われたわけじゃないけど勝手に始めた自分の中のお祭りなのだ。
やってみよう、と思うのであった。
火曜日 21:00
「ご参加いただきありがとうございます~!! 極ニーズヘッグがんばります!」
よろ~^^、のチャットが飛び交う中、白魔のモーは緊張気味に挨拶をした。
一回目でクリアできる気がぜんぜんしなかったので、PT募集は練習目的の初心者歓迎アイコンをつけて、最初から気持ちが後ろ向きである。
やばし~、と彼女は思っている。
「塔」とか、「鎖」とか、いまだによく理解してないギミックの話が出たりするたびに、彼女は曖昧な顔をして頷いている。よく分かってない顔だこれは!
「とりあえずレディチェして突入するっす~! 極ニーズぜったいやっつけるマン!」
極ニーズぜったいやっつけるマンが現れた!
極ニーズぜったいやっつけるマンとは、極ニーズぜったいやっつける気持ちのヒカセンである! 彼女は空元気を出しながらコンテンツ申請ボタンを押した。
ずっと前に一度だけ参加はしたことがあったので(未クリア)、ムービーがスキップされたすぐに極ニーズが姿をあらわす。とても強そうである。こわい。
緊張の中で、挑戦がはじまった。
「にゃぁ!」「ぎゃーす!」「ぐわぁ!!」とモーが呻く。
最初のカータライズの時点で画面外のニーズヘッグの姿が見つけられずあえなく床をぺろぺろしたのが、極ニーズの洗礼であった。わぁ……ここの床ってとっても美味しいね……。
相方ヒラさんや、参加してくださった召喚士さん、赤魔さんの蘇生をもらいつつニーズヘッグのフェーズを進めていく。
その初回は、赤と青の鎖が出るところまで進められたけど、そこで全滅してしまった。
「赤と青の鎖、どっちが攻撃してどっちが攻撃を受けるのか完全に逆で覚えてました……。ごめんなさい~……」
どま! と激励をもらったが、しかしやはり極ニーズは難しかった。
もちろん、経験豊富なベテランヒカセンは、ILもつよつよの今の極ニーズなら余裕かもしれないが、モーは極にヒーラーで参加する経験が少なかった。大体モンクで行ってたのである。
フルタイムの1時間。
最後の方はなんとか塔を超すぐらいまで来たが、最後の火球フェーズぐらいで何度も全滅してしまう。
そして1時間が終わった。
「あ、ありがとうございましたっす~……! また明日も挑戦するので、よければお願いします!」
初日のクリアはならず、である。
集まってくださった皆様から、楽しかったよ~という言葉もいただいて優しさが染みる。
ありがたいっす……! と思いながら、しかしモーは一抹の不安を覚えていた。
火球フェーズのところ、ぜんぜんわかんない……、と。
水曜日 21:00
「じょかさん、フィールドマーカーを用意したいのでちょっと付き合っていただけませんか?」
「いいですにょろ^^」
フレさんに手伝ってもらいながらマーカーを用意した(すっごい簡単なやつ)モーは2日目の挑戦に挑もうとしていた。
ネットから検索したマクロもコピーして用意した!
準備は万端……! とは言えないかもだけど、とりあえずこれでやってみるのだ。手持ちの武器は「がんばるっす!」の気持ちだけ! 心もとない……。
「お集まりいただきありがとうございます~!」
21時になって募集を開始したが、今さらながらの蒼天極募集にもかかわらず、ぽん、ぽん、とヒカセンさんたちが参加してくださる。とても嬉しい。
(そうだ……、私はひとりじゃない! フレさんと、PT募集で来て下さるヒカセンさんたちがいる!)
昨日に引き続き参加してくださったヒカセンさんもいらっしゃって、モーは「おお!」と思った。嬉しい……!
「マクロ用意したので、ちょっと流してみますね~……」
そう言ってモーはネットで拾ったマクロを流す。と、参加してくださったヒカセンさんから「見たことないマクロですね」とツッコミが入った。
あぅ! とモーは思った。自分でも「これ合ってるんでしょうか……?」と疑問に思いながらコピーしたマクロである。初日に参加してくださった方がマクロを流してくださったのだが、モーはそれをコピーするのを忘れていたのだ。痛恨のミスである。
「自分、マクロ持ってるのでそれ流しますね^^」
「わぁぁぁ~!!! 神!!!!」
参加してくださった方が、すい、とマクロをスマートに流してくれる。どうして持ってるんでしょうと思わず言ってしまうような用意の良さであった。モーは今度は忘れずにそれをコピーしてメモ帳に張り付けた。ありがたいです~……!
マクロもOK。やる気もじゅうぶん。
あとは……極ニーズをぼこしてぺろしてぎゃふんと言わせるだけだ!
「うぉぉぉぉ~!!! 私はやるっす~!! パニックになるとメディカラ重ねがけ(意味ない)する地雷白でもがんばるっす~!!」
モーが吼える! これは魂の叫びだ! 実際には声に出してないけど心の中で勇ましく吼えたのだ!
「やっぱり火球で死ぬっす~!!!!!」
そしてぺろった!! いっぱい蘇生をもらっちゃった~(*´ω`*)。
フルタイム1時間をみっちりやったが、しかしこの日もニーズヘッグを倒すことはできなかったのだった。
「ありがとうございましたっす~! 明日も21時ぐらいから挑戦しますので、よければお願いします~!」
日課になりつつある極ニーズである。
優しいヒカセンさんたちは、楽しかった、ありがとう~、と言ってくださって心に染みます。こちらこそありがとうございます~。
平日の夜21時からという微妙な時間帯にも関わらず、連日で参加してくださったり、あるいは募集文を見て参加してくださったり。
なによりフレさんが「極ニーズやるよ!」と言ってくださったのが本当に嬉しいのだ。
(前半部分のヒールのタイミングもなんとなく分かってきたっす……。手ごたえを感じる~)
パニックになると無駄なヒールをしたり、あるいはヒールが間に合わなかったりと、相変わらず残念な感じの白だが、アサイラム設置やケアルガのタイミングなど朧げに分かってきた気がするのだ。
モーは、徐々に手ごたえを感じ始めていた。
木曜日 21:00
「お集まりいただきありがとうございます~!!」
平日にも関わらず、また集まってくださったヒカセンの皆さま。
初日からずっと参加してくださっている方もいて、本当にありがたい、とモーは思った。
「マクロを流します~、私H1やります! マクロ分からない方おられましたらご質問どうぞ!」
ちょっと慣れてきた気がする、とモーは思った。
これは成長なのかな? とモーは考える。突発的に始めた極挑戦だけど、連日やってるからなんとなくコツみたいなのが分かってきたような……いやでもやっぱり分からないような……。
集まってくださるヒカセンさんは、私より絶対上手な方々ばかりである。
DPSも、タンクも問題なくクリアできる方々ばかり。相方ヒラさんも昨日に引き続き参加してくださって、不甲斐なくペロる私に蘇生をいっぱいくれました(すみませぬ……)。
だから、問題は私なのである。
PHとしてギミックをちゃんと攻略して、HPの戻しと、あと隙あらば石をなげてちゃんとDPSに貢献することが鍵なのだ、とモーは勝手に思った。白がいつも死んでたら極攻略なんてできないもん! だから死ぬな私! がんばれ私!
「がんばるっす~!!!! にゃぁ!!!」
まぁ、ペロりはするのです。そういうものなのです。
蘇生をもらいつつ、それでも私も蘇生をしたり。したりされたり蘇生のリレーかな?
でもギミックがだんだんと分かって生存している割合が増えてきた。
フレさんが戦闘中に「動きがいいね!」と言ってくださった通り、前半はもう危なげなく、そして………!
「やった~!!!! ありがとうございます!! クリアできました!!!!」
極ニーズヘッグを倒した、そのムービーが流れる。
すごい、本当に倒せた……!
(すごいっす……! たった3日だけの短い挑戦だけど……。自分から始めたことを、ちゃんと最後までやれたっす……!)
もちろん自分1人の力なんかじゃなくて、集まってくださって、手伝ってくださった皆様がいたからなのですけど、モーは感動していた。楽しくて、そして嬉しかった。
おめでとうございます! とチャットでお祝いされてテンションが爆上げになってしまう。嬉しい……! そして極たのしい!!
極ニーズご参加くださった皆様、ありがとうございました!!
そして翌日、
フレさんの初見極ナイツもくりあ~~~~~!!! 蒼天幻想を幻想にしてやったっす!!
ありがとうございます~。
モーはこれからも極やっていきます!
固定とかの縛られた感じじゃなくて、勝手に21時ぐらいに挑戦する感じですので、「あ~、今日もやってるね」とか、「暇だからちょっと参加してみようか」みたいな感じで、もし見かけたら生暖かい目で見ていただければありがたいです~。
ゆる~い感じでやってくのが理想かなって……w そしてそして、平日なのにご参加いただいた皆様、ありがとうございました~!