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冒険者RPイベント【東西百物語 2023年開催 第一回】最終話

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【 最終話 まよひが】
話者:See Le / 作者:カイリさん



最後にひとつ、短いお話をさせていただきましょう。
いつだったか、近東を出自とし、各地を旅する男がいたそうです。
男は職人でしたから手先が器用で、それにより生計を立てておりました。
──ある日、遥か東方の国まで足を延ばした男は、奇妙な「家」を目にしました。

傍目には立派な東方風のお屋敷。
長いこと無人だったのか、庭は荒れ、家人の気配はいっさいありません。
……だというのに、入口は男を招き入れるように大きく開いているのです。
男は誘われるままにふらふらと家の中へ入っていきました。


それからしばらくして。
この街へやってきた冒険者の一人が、酒場でこんなことを言いました。
「とある屋敷の庭先で、奇妙な男と話をした」と。
曰く、このようなやり取りだったということです。


──ここはあなたの家か。
──いいや。自分はここに呼ばれ、家の世話をしている。
──雇われの身か。であれば誰が住んでいるのか。
──誰もいない。誰も住んでいない。
──どういうことか。
──さて。当面ここから出られないことだけは分かるが。


……それから今日まで、その男の姿を見たものはおりません。
男がこの家から出られるのはいつか。
それは、家が「願い」を果たした時でしょう。
その願いとは何か。──それはわたくしにも分かりません。

しかし「家」とは本来、人々が集まり、語らい、腰を据える場所。
そう。ちょうど今宵、この場のように……
See Leは室内を見渡した。
とかく不思議の多い世の中です。
場所の方から人を求めてくる、という話もありましょう。
See Leは幽かに微笑んだ。

その家の名は、「迷家(まよひが)」。
この世のどこかにあるという、あやかしの家のお話でございます。


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