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終末旅行譚

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「終末旅行譚」2


『青燐水』

ガション、ガション、ガション、ガション、ガション・・・・

ルー「ねぇリラ」
リラ「うん?」
ルー「この乗り物スゴイうるさいね」
リラ「歩いてるからな、楽な分仕方ないさ」
ルー「そうだねー」

手に入れた多脚機動輸送機に揺られて旅をする二人の少女リラとルーチェ。
この輸送機、多脚というだけあって歩いて走行するため非常にうるさい、その上かなりの時間放置されていたためか、各脚部の油が切れているようで稼働音と共にキィキィと軋む音も相まって2倍うるさい。どれくらいうるさいかというとそれはもうかなりうるさいとしか言えない。
そんな騒音製造マシーンに揺られる二人の前方に円筒形の建造物が見えてきた。

リラ「ん、なんだろう?」
ルー「なーにがー?」
リラ「あれ、なにかのタンクかな?」
ルー「調べてみよー」

騒音君をタンクの近くに停め、二人は円筒形の金属製建造物を調べることにした。

リラ「ん~?(コンコン)ん?空洞になってるな」
ルー「リラー、こっち来て~」
リラ「どうしたー」
ルー「これ、蛇口かな?」
リラ「蛇口・・・水かな?」
ルー「おー!飲料水?」
リラ「どうだろう?ちょっと入れ物持ってくる」

荷台に積んだ荷物袋から適当な容器を持ってきて蛇口をひねってみた、するとやけに青い少しトロミのある液体が容器に溜まった。

ルー「水・・・?」
リラ「じゃ、ないな・・・なんだろう?」
ルー「油っぽいよね」
リラ「油か、輸送機の脚に注せるかな」
ルー「うるさくなくなる?」
リラ「かもな、油さし探してみよう」

油を脚にさすための道具を二人で探す。来た時には気が付かなかったが、どうやらこの場所は元は給油所らしく工具やゴムのホースなどガラクタがたくさん放置されていた。

リラ「ん~・・・こっちにはないなぁ・・・」
ルー「リラ~」
リラ「ん、見つけた?」
ルー「ううん、ほらこの金具、固形食糧みたい゛!」ガツンッ
リラ「ふざけてないで探そうか?」
ルー「う~・・・なにも殴ることないじゃん~・・・」

二人はふざけながらガラクタの山の中を目的の道具を見つけるためにあっちをひっくりかえしこっちをひっくり返し探し回ったが、どうにも見つからなかった。

リラ「はぁ~!ない!あっても壊れてるのばっかり!」
ルー「仕方ないよー、何百年も前の場所だもんきっとー」
リラ「じゃあガラクタ集めて作るしかないなぁ・・・」
ルー「作れるの?」
リラ「材料あればなー」
ルー「リラ器用だね~」
リラ「お前が不器用なだけだよ・・・」
ルー「あははー」

結局道具は見つからず二人は油を持てるだけ輸送機のドラム缶に積み込んで出発することにした。四方探し回り疲れた二人を乗せて騒音君は再び歩き出した。


『扉』


ルー「うーん・・・」
リラ「うーん・・・」

旅をする二人の目の前に大きな扉がそびえたっている。ただの扉としてみるならばなんの変哲もない鉄製のいたってシンプルな扉なのだが、扉のついている場所が異様だった。扉が付いている場所は巨大な壁のようになっており、上も右も左もどこまで続いているかわからないほどだ。輸送機を手に入れる前、二人は同じような扉を2~3通ってきた。どの扉もその向こうには同じようなガレキの世界が続いており扉からまっすぐ行くとまた別の扉にたどり着く。

リラ「印無いな」
ルー「無いねー」
リラ「じゃあ別の扉なんだな、やっぱり」
ルー「また同じような場所なのかな?」
リラ「これまでの扉と同じならたぶんそうだろうな」

同じ場所をグルグル回っているだけなのではないかと疑問に思った二人は前に通った扉に印をつけておいたのだが、この扉にはそれがなかった。

ルー「ところで今回もちゃんと開くかな?」
リラ「開くだろ、たぶん」
ルー「開かなかったら?」
リラ「戻るわけにもいかないし、爆破してでも行くしかないよ」
ルー「物騒だなぁ~」
リラ「まあとりあえず開けてみよう」
ルー「うん」

二人は扉に手をかけた、扉は観音開きになっているため二人で片方ずつ取っ手を持ち手前に引いた。扉はこれまでとなんら変わらずすんなりと開いていった。

ルー「開いたー」
リラ「開いたな」
ルー「んー、なんか寒い?」
リラ「気のせいだろ」
ルー「そっかー」
リラ「さぁ、先に進もう」

二人は騒音君に乗り込み扉をくぐり次の場所へと歩みを進めた、だがルーチェの感じた寒さは気のせいではなく確かに前の場所より気温が下がっていた。


『メンテナンス』


油を多量にゲットした給油所でいくつかの工具を拾っていたため、騒音君のメンテナンスをすることになったが、相変わらず油はさせないままであった。

ルー「リラー、あれ?リーラー?」
リラ「下だよー」
ルー「ん~?あっ、居た」
リラ「なに?」
ルー「うん、お腹すいたから食料食べていい~?」
リラ「ダメ」
ルー「え~、お腹すいたよ~」
リラ「お前は食うか寝るかばっかだな、暇なら小銃持ってコイツの上に立って見張りでもしてろ」
ルー「はぁーい・・・」

ルーチェは言われた通り騒音君の上に立ち見張りをすることにした。

ルー「ん~ふっふふ~♪みっはりーみっはりーふんふんふ~ん♪」
リラ「楽しそうだなルー」
ルー「ご飯?」
リラ「・・・。」
ルー「あっ!リラ!大変!」
リラ「なに!?どうした!?」
ルー「お腹すいた!」
リラ「・・・。」

ルーチェに呆れつつ、機体下部の整備を終えたリラが運転席へと上がってきた。この輸送機、ただの輸送機ではないらしくボタンやメーターが運転席のそこかしこに取り付けられていた。

ルー「ねぇねぇご飯?」
リラ「違うよ、運転席にあるメーターやボタンを把握しとくんだ」
ルー「押せばいいんじゃない?」
リラ「もし自爆スイッチとかだったらどうするんだよ」
ルー「えー、じゃあハンドルについてるボタンは平気そうじゃない?」
リラ「これか、これはさすがに平気だよな・・・(カチッ)」

タタタタァンッ!
リラがボタンを押すと機体前方から弾丸が発射された、ハンドルのボタンは自衛用に搭載されていた2門の機銃の射撃ボタンだったようだ。

ルー「武器だー」
リラ「びっくりした・・・他にもあるのか?」
ルー「ねー、次はその青いボタン~」
リラ「また武器かな・・・」
ルー「かなー?横のモニタに4って表示されてるよー」
リラ「4・・残り弾数とかか・・・?」
ルー「押せばいいじゃーん(ポチッ)」
リラ「あっ!ばかっ!!」

時すでに遅し、ボタンを押された騒音君は側面部の装甲が開き2対のミサイルを構え発射した。
ドォォォーーーン!
ミサイルおよそ500m先に着弾し、大きな爆発を起こした。モニタの表示は3に減っていた。

ルー「おぉぉぉ・・・」
リラ「あぁ・・・」
ルー「もっかい!!」
リラ「ばか!もう二度と押すな!」
ルー「いいじゃん!もう一回もう一回!」
リラ「もし人が居たらどうするんだよ!」
ルー「いるわけないじゃーん、今までだってずっと二人きりだったしー」
リラ「それでもダメなものはだめだ!絶対に押させないぞ!」
ルー「む~!押させて~!」
リラ「ダメだってのー!」

押す押させぬの攻防が運転手で繰り広げられているうちにリラの肘が赤いボタンを押してしまった
それと同時に機体前面部が開き主砲らしきものが出てきてエネルギーを溜め始めた。

シュゥゥゥゥーーン!

ルー「リラ、なにコレ・・・」
リラ「し、知らないよ・・・」

システム
  「主砲ガノフピラー砲、スタンバイ・・・エネルギーチャージ」

ルー「がの・・なんとか砲ってなに?」
リラ「知らないよ!とにかく止めないと!」
ルー「もう一回押したら止まるんじゃない?」
リラ「そうか!(ポチッ)」

システム
  「チャージ率100%、発射認証を確認、主砲発射」

リラ「えっ・・・」
ルー「あーあ」

シュゥゥゥウウウウ!!
バシュゥウーーン!!
主砲から射出されたエネルギー弾はかなりの速度で進みソニックブームを起こしながら一直線に飛んで行った。やがてはるか遠くで爆発音が聞こえた。

リラ「ルゥーーーチェェェェーーー!!」
ルー「あははははー!にげろぉ~!」
リラ「まてこらぁぁーーー!!」

知らなかったとはいえ騙されて主砲を撃ってしまい怒り心頭のリラと頼もしい武器だとわかってご満悦で走り回るルーチェの追いかけっこは、その後、日が沈むまで続いた。




~つづく~



前の旅行→「1」
Kommentare (2)

Marie Stringer

Alexander [Gaia]

待ってました!

青燐水を飲まなくて良かった!

コミカルなやり取りはほっこりしますな!

Hetima Morino

Zeromus [Meteor]

お待たせしました!

てぷさんちの方はもうちょっと待っててね(´・ω・`)
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